糖尿病の運動療法
糖尿の治療は食事、運動が基本となります。
運動するためにはエネルギーが必要となり、食事からそのエネルギーの元となる糖を得るわけです。
糖を血液内に取り込み血液から体内でエネルギーが必要な場所に運ばれ、私たちは体を動かすことができます。
健康な人は食事をして血糖値が高くなるとその量に見合ったインスリンが分泌され、細胞のインスリン受容体と結合しブドウ糖を体内に取り込む命令が下されます。
すると細胞内部のタンパク質が細胞の表面に現れ血液内のブドウ糖を細胞内に取り込むことができます。
糖尿病の方は、インスリンの働きが悪くなっているため、インスリン受容体の命令がうまく届かず細胞表面にタンパク質が出てこられず、血液内に糖が残ったままとなってしまうのです。
ということは、インスリン受容体の働きが良くなる行動をとればいいという事になります。
それが、運動です。
運動を行うと筋肉の収縮が刺激となりインスリンの分泌が多少悪くても細胞表面にタンパク質の数が多くなっていきます。
すると血液内の糖を取り込む能力の向上していくのです。
糖尿病の方は運動をすることが治療となりますが、有酸素運動で体全体をしっかり動かすことが求められます。
ブドウ糖を燃焼し糖をエネルギー変換し、脂肪も一緒に燃焼させることが必要となるため、酸素をしっかり補給する事が大切です。
そのため、ウォーキング、ジョギングなどの継続的な有酸素運動が有効です。